住宅ローン「8割が変動金利」はもう古い!? 4000万円借りた場合“金利1%上昇”で、返済総額「600万円」も増加…金利がある世界では“今の安さ”で判断せず「固定金利」を選ぶべき?
出典:Yahoo!JAPANニュース住宅ローン利用者の約8割が変動金利を選んでいます。しかし2026年3月、国土交通省は「住宅ローンの常識が変わる!?」というリーフレットを公表し、金利上昇リスクへの警鐘を鳴らしました。
実際に、三菱UFJ銀行の変動金利は2026年4月時点で年0.945%と上昇しています。金利が上がりつつある今、変動金利を選び続けて本当に大丈夫なのでしょうか。
本記事では、金利が上がると返済額がどう変わるのか、過去の金利推移と日銀の動向をもとに変動金利と固定金利どちらを選ぶべきかの判断軸を解説します。
金利1%上昇で月々の返済はいくら増える?
4000万円を変動金利0.945%で35年借りた場合、月々の返済額は約11万2000円です。仮に5年後に金利が1%上昇して1.945%になると、月々の返済額は約12万9000円へと増加します。月1万7000円の増加は年間20万4000円、残り30年で単純計算すると約600万円以上の差になります。
ここで知っていてほしいことは、金利1%の上昇は決して大げさな想定ではないということです。日本銀行は2024年3月のマイナス金利解除以降、段階的な利上げを続け、政策金利は2026年2月時点で0.75%まで上昇しています。つまり、マイナス金利が解除されてから約2年で、政策金利は0.75%程度まで引き上げられたことになります。
そのため、国土交通省のリーフレットでは「金利が上がらない前提ではなく、上がりうる前提で考えることが必要」と呼びかけています。
「5年ルール」「125%ルール」は安心材料ではなかった
変動金利には急な金利上昇への対応策として「5年ルール」と「125%ルール」が設けられているものがあります。5年ルールとは、金利が変動しても返済額の見直しは5年に1度とする仕組みです。125%ルールは、見直し時に返済額の上げ幅を前回の1.25倍までに抑えるものです。
一見すると家計を守る有利な仕組みに映りますが、これらは返済額の増加を「先送り」にしているだけです。上昇した金利分はなくなるわけではなく、支払いきれなかった利息がある場合は「未払利息」として残ります。その結果、元本がなかなか減らないリスクとなるのです。
変動金利と固定金利、判断の分岐点は?
では変動金利と固定金利、これからはどちらを選ぶべきなのでしょうか。金利が今後どのように推移していくかは未知数のため「どちらが得か」は完済するまで分かりません。だからこそ判断の軸は「金利が上昇しても最後まで返し続けられるか」という家計管理の問題として捉えることが大切です。
確認すべきポイントは2点あります。1点目は金利が1~2%上昇した場合でも月々の返済額を払い続けられるのか、2点目は、返済額が増えた場合に備えた余裕資金があるかどうかです。
この2点を満たせるなら変動金利を選ぶのもいいでしょう。一方、子どもの教育費など将来の支出増が見込まれる場合は、返済額を固定して家計を安定させる固定金利を選ぶのも1つです。日銀の金融政策や市場金利の動向次第では、変動金利がさらに上昇する可能性も考えられます。
まとめ
変動金利の「今の安さ」だけで住宅ローンを選ぶ時代は変わりつつあります。金利が1%上がるだけで月々1万7000円の負担増、総額では600万円超もあり得ます。これを念頭に置き、金利が上昇しても返済を続けられるかどうかをしっかりと検討してください。
出典 国土交通省 住宅ローンの常識が変わる⁉